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「Surface」の新モデル発表に見た、マイクロソフトの決意

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マイクロソフトが「Surface」シリーズの新製品を発表した。「Pro」などの新モデルは刷新というよりアップデートの色が濃い。だが、Surfaceシリーズの新製品群に加えて新たに発売するヘッドフォンの存在から見えてくるのは、今後の事業戦略におけるマイクロソフトの「決意」だ。

WIRED(US)

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Surface Pro 6」はプロセッサーが新しくなり、本体色にブラックが加わった。発売は10月半ばで価格は899ドル(9万1,500円)から。PHOTOGRAPH COURTESY OF MICROSOFT

マイクロソフトの「Surface」シリーズの新製品が発表された。「Pro」「Laptop」「Studio」の各モデルで、プロセッサーが進化したり新色が加わったりしている。また、音声アシスタント「Cortana(コルタナ)」対応のBluetoothヘッドフォンも登場した。

ヘッドフォンは別として、今回の新作はシリーズの刷新というよりはアップデートの意味合いが強い。それでも、マイクロソフトはグーグルやアップルなど競合のテック大手と揃えて秋にハードウエアのお披露目を行うことで、2012年に市場投入したPCの開発を続けていく決意表明をしたと考えていいだろう。

プロセッサーが大幅にパワフルに

Surface Proの最新版となる「Pro 6」は、第8世代でクアッドコアのIntelチップを搭載し、処理速度は旧モデルの1.5倍になっている。本体色にはブラックが追加された。

それ以外に大きな変更はないが、パワーアップしたにもかかわらずバッテリーの持続時間が13.5時間に伸びている。ただ、待望のUSB-Cポートの採用は見送られたようだ。

発売は10月半ばで、価格は「Core i5」搭載でメモリー8GB、ストレージ128GBのモデルが899ドル(9万1,500円)となる。純正キーボード(100ドル=1万1,400円)とスタイラス(160ドル=1万8,300円)は別売りで、専用アクセサリーも揃えると結局は1,000ドル(11万4,000円)を超えてしまう。

この価格はタブレット端末であると思うと高いかもしれない。だが、マイクロソフトが口を酸っぱくして説明するように、Surface ProはPC並みのパワーをもった“ハイブリッド機”なのである。

また、クラムシェル型のノートPCとして「Laptop 2」が投入される。チップはやはりクアッドコアの第8世代が採用されている。昨年7月に発売された初代「Laptop」は、「Key Lake」アーキテクチャーの第7世代デュアルコアチップを採用していた。それと比べると処理が格段に速くなっている。

また、熱管理システムも改良されたため、同じ処理量でも冷却ファンの稼働頻度が抑えられ、音が気になることが減った。そしてLaptopにもブラックが加わり、プラチナ、バーガンディ、コバルトブルー、ブラックの4色展開になる。

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「Surface Laptop 2」もプロセッサーが刷新されている。PHOTOGRAPH COURTESY OF MICROSOFT

Proと同じようにLaptopもデザイン面で大きな変更はないが、ポート類の位置などに微調整が加えられているという。マイクロソフトの最高製品責任者(CPO)のパノス・パネイは『WIRED』US版の電話インタヴューに対し、次のように語っている。

「デザインをすべてやり直しています。新しく加わったブラックは塗料の厚みが40〜80ミクロンあり、信じられないかもしれませんが、これに対処するために調整が必要だったのです」

ポートといえば、LaptopでもUSB Type-C(USB-C)は無視された。より小型の「Go」と「Book」はUSB-Cポートを搭載していることを考えると、謎の決断ではないだろうか。Laptop 2の発売時期はProと同じ10月半ばで、価格はCore i5、メモリー8GB、ストレージ128GBのベースモデルが999ドル(11万4,000円)となっている。

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ディスプレイ一体型の「Surface Studio」もモデルチェンジが行われた。価格は3,500ドル(40万円)からだ。PHOTOGRAPH COURTESY OF MICROSOFT

3,500ドル(40万円)の「Studio 2」は、ディスプレイ一体型というまったく別のカテゴリーに属する。デザイナーなどクリエイティヴ関連の仕事をしている人向けの製品だ。

第2世代となる新モデルは28インチの「PixelSense」ディスプレイを備え、タッチ入力とペン入力に加え、ホイール型デヴァイス「Dial」にも対応する。ここでも重要なのは外見ではなく内部の変化だが、ディスプレイに関してはコントラストが22パーセント、輝度が38パーセントそれぞれ上がっている。

チップは昨年に発売されたばかりのx64対応のクアッドコア「Core i7 7820X」。前モデルに搭載されていた「Skylake」アーキテクチャーの第6世代チップと比べると、処理が50パーセント速くなった。なお、ベースモデルの仕様はチップがCore i7、メモリーは16GB、ストレージは1TBで、GPUはNVIDIAの「GeForce GTX 1060」だ。

新製品はワイヤレスヘッドフォン

最後は新製品の登場だ。349ドル(3万9,900円)のワイヤレスヘッドフォンは、その名も「Headphones」。Skypeユーザーを念頭にデザインされている。ペアリングは「Windows 10」の4月のアップデートで追加された「Swift Pair」を使って行うほか、耳から外すと自動的に一時停止し、再び装着すると停止したところから再生が始まる機能を備える。

また、左右2つのビームフォーミングマイクを搭載し、Cortana対応のデヴァイスに接続されていれば音声コマンドが使える。発売時期は「ホリデーシーズンの後半」だそうだ。

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新登場の「Surface Headphone」は349ドル(3万9,900円)で、Cortana対応に加え、自動一時停止機能も備える。PHOTOGRAPH COURTESY OF MICROSOFT

Windows関連では先に、スマートフォンとPCを連携させるためのアプリ「Your Phone」のアップデートが行なわれたが、今回のヘッドフォン投入と合わせて考えると、マイクロソフトの新しい戦略が見えてくる。同社は多忙なビジネスユーザーのために、多種多様なデヴァイスを提供しようとしているのだ。

8月に発売されたばかりの「Surface Go」もこの一環といえる。タブレット端末に1,000ドルは出したくないが、半分程度なら構わないという層をターゲットにしているのだ[編註:日本でのSurface Goの販売価格は税抜きで6万4,800円から]。この試みはいまのところ、うまくいっているようである。

マイクロソフトのパネイは電話インタヴューで、Goの販売は「予想を上回って」おり、購入者には初めてSurfaceシリーズを手にした顧客も多いと語っている。「ProをもっていてGoも追加購入するのではなく、まずGoからエコシステムに入っていくのです」

スマートフォン市場での失敗をどう挽回する?

ただ、すべてのカテゴリーで製品を揃えることができているかといえば、そんなことはない。スマートフォンとモバイル向けOSで動くデヴァイスがある。

Surfaceシリーズを市場投入して以来、マイクロソフトは高性能でデザインもいいPCと周辺機器をつくるハードウェアメーカーとしての地位を固めてきた。ただ、スマートフォン市場での過去の大きな失敗を挽回するには至っていない。

いまとなっては、携帯電話市場の頭打ちがささやかれるようになってから久しい。だがビジネスでも個人利用でも、スマートフォンはいまや生活における必需品だ。

マイクロソフトが自社ソフトウェアのスマートフォン対応を進めるようになったのは、大きな一歩といえる。それでもモバイル分野に本格参入しない限り、PCでつかんだ顧客のユーザーエクスペリエンスの大きな部分を、競合他社にもっていかれてしまっている現状に変わりはない。

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