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スルガ銀、脱・創業家は前進 収益モデルなお未知数 – 日本経済新聞

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経営再建中のスルガ銀行の筆頭株主が創業家から家電量販大手のノジマに代わる。不正行為のまん延を許した創業家支配からの脱却は再建にむけた前提条件の一つだ。この点では前進だが、これまでの高収益を支えてきた投資用不動産向け融資に次ぐ収益の柱を見つけるのは容易ではない。ノジマとの相乗効果も未知数で、再建の道はなお険しい。

ノジマは18年にスルガ銀株を市場で買い集めて5%弱を取得した。5月にはクレジットカードなど金融サービスで協力を探る業務提携を結んでいた。

そのうえで7月からはスルガ銀創業家の保有分を譲り受ける交渉を始めており、追加出資は「筆頭株主としてスルガ銀の企業価値を高めるのが第一。創業家と関係を解消すれば、再建の前進と株価向上につながる」(ノジマ)としている。15年にキャリアショップ運営のITX、17年にネット接続事業者のニフティを買収するなど、競合の家電量販が未開拓の領域への出資を進めてきた。

スルガ銀とノジマは静岡と神奈川を中心に事業を展開しており、ノジマは顧客基盤をかけ合わせたサービスの創出を狙う。互いの顧客に特典を設けるクレジットカードやフィンテック分野で連携を模索するとみられるが、具体的な内容はこれから詰める。ノジマはさらに出資比率を高めたり、役員を派遣したりしてスルガ銀を持ち分法適用会社にすることも視野に入れているとみられる。

異業種による銀行業への参入は、ソニー銀行やセブン銀行、ローソン銀行などの例があるが、家電量販が銀行の筆頭株主になるのは初めてだ。

スルガ銀が一変したのは2018年。高収益を支えてきた投資用不動産向け融資業務で、借入希望者の年収や資産を改ざんしたり、契約書を偽造したりする不正行為が横行していることが発覚した。

背景についてスルガ銀の有国三知男社長は7月の日本経済新聞のインタビューで「一連の問題の根本原因には創業家に支配されていた企業風土があった」と指摘。「業績を上げることが創業家への忠誠心を示すことであるかのようになり、業績に焦点が当たり過ぎていた」と語っていた。

すでに創業家出身の岡野光喜前会長は昨年9月に辞任しているが、今回ノジマが筆頭株主になることで「脱創業家」は完了する。ただ脱創業家はあくまで再建に向けた前提条件で、不正発覚の契機になったシェアハウス所有者らとのトラブルはまだ解決には至っていない。

スルガ銀行は投資用不動産向け融資で巨額の貸倒引当金を積んだ2019年3月期に971億円の最終赤字に転落した。ただ本業のもうけを示す実質業務純益は531億円。地銀大手の静岡銀行(539億円)に匹敵する利益規模を保つ。過去に実行した高い金利の融資の回収という「遺産」があるためだ。

スルガ銀は現在、ビジネスモデルの転換をめざしているが、次の柱をみつけるのは簡単ではない。スルガ銀が投資用不動産向け融資に傾注していった背景にあったのも、独自の融資モデルに他の金融機関が追随してきたためだ。再建にむけて一歩を踏み出した形だが、どのようなビジネスモデルを描くのか。課題は依然として山積している。

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