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テスラ「モデルS」、12万台超リコール 量産で試練

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 【シリコンバレー支局】米電気自動車(EV)専業のテスラは29日、主力車種「モデルS」のリコール(回収・無償修理)を始めたと明らかにした。2016年4月以前に製造した12万3000台が対象となる。累計販売の4割強に相当する。新型車の量産に手間取るなど、同社の生産体制を不安視する声もある。リコールでブランドのさらなる毀損につながる可能性がある。

テスラの主力セダン「モデルS」=ロイター

 同社のリコールとして過去最大規模となる。リコール対象のモデルSでは、寒冷地で使われる路面凍結防止剤の影響でパワーステアリングのモーターを固定しているボルトが腐食する恐れが判明した。腐食が進んだ場合でもハンドル操作そのものは可能だが、低速で走行する際に操作により強い力が必要になるケースがあるという。

 リコールはモデルSを販売する全地域が対象で、日本については国土交通省の審査と承認を経て実施される予定。リコール費用は明らかにしていないが、腐食しにくいボルトへの交換作業は1時間程度で終えられる簡単なものだという。テスラは不具合による事故やけがなどの報告は確認されていないとしている。

 テスラは価格を3万5000ドル(約370万円)からに抑えた新型EV「モデル3」の本格生産に苦戦している。車載電池を自動で組み立てる工程の確立などに手間取っているとみられ、現時点で18年6月末としている量産開始時期がさらにずれ込む可能性も指摘されている。

 生産工程の自動化や大型電池工場などへの投資負担が先行したため、テスラの17年12月期決算は117億ドルの売り上げに対し最終損失が19億ドルと過去最大の赤字となった。同じ期のフリーキャッシュフロー(純現金収支)は34億ドルの赤字となっており、工場などの資産を担保にした社債発行で当面の資金繰りをしのぐとの見方も出ている。

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