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ユーチューバー、憧れの職業も新規参入に厳しい現実 – 日刊スポーツ

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中学生のなりたい職業でトップになり、憧れの存在である一方、最近では迷惑行為で逮捕者も出ました。知っているようで知らない、ユーチューバー(You Tuber)。その現実とは。

コロナ禍で、自宅で過ごす時間が長くなり、ユーチューブを視聴する機会は増えたと思います。ユーチューバーにとってはチャンスのようですが、決してそうとはいえないようです。再生回数が増えても、収入源となる肝心の広告が大幅減となっているからです。

ITジャーナリストの高橋暁子さんは「今は少し戻りましたが、4、5月は収入4割減とかなり厳しい状況でした」と話します。「人気ユーチューバーとなれば、広告収入だけでなく、企業とのタイアップやグッズ販売でかなりの収入を得ることができますが、チャンネル登録者数が1000人、再生回数10万回程度の『普通のユーチューバー』の月収はせいぜい5000円から1万円程度にしかならないのです」とも。

今では億単位の収入を得たり、タレントとしても活躍するユーチューバーがいますが、草分けの1人、HIKAKIN(31)が、勤めていたスーパーマーケットを辞めて動画投稿1本で生活するようになったのは、わずか8年前のことなのです。

「ユーチューブだけで生活していくためには、質的に高いものを何年も投稿し続ける積み重ねが必要です。チャンネル登録者数と実績を重ね、1再生あたり0・01円の収益がようやく0・3円くらいまでになる。1つの動画の編集に7時間くらいかけて、クオリティー(質)を維持し続けなくてはいけないのですから、著名なタレントさんが転身しても、簡単にはトップクラスにはなれません」(高橋さん)。

4年前のデータによれば、上位3%のユーチューバーが全再生回数の90%を占める「寡占化」も進み、新規参入は難しくなっています。高橋さんは「事件を起こす『迷惑系』と言われる人たちを調べてみると、最初は普通の映像を流している。当然、再生回数は上がらない。たまたま流した過激な映像が回数を稼ぎ、エスカレートしていくのです」と、意図的な炎上の背景を話します。

低年齢の子どもほど食い付きがいいのも、ユーチューブです。19年の調査では「子どもを対象とした子どもが出演する動画」は、他の動画と比べると視聴回数が4倍でした。昨年、世界でもっとも稼ぐユーチューバー(経済誌フォーブス調べ)となったのは、アメリカのライアン・カジ君(8)でした。なんと28億円を稼ぎました。

一方、アメリカでは多くの子ども向けの動画で保護者の同意なしに子どもの個人情報を収集していたことが問題となり、ユーチューブとこれを提供するグーグルでは、子ども向けに分類した動画に関しては「パーソナライズド(ターゲットを絞った)広告」の表示を中止しました。

「ユーチューブはもともと自由なところ、悪く言えば無法地帯でした。でもプラットフォーム(ソフトウエアを動かすための土台)として力を付けるに従って規約を変えてきた。細かいものを入れれば30回くらいの改訂がありました。だから今までOKだったものが突然ダメとなったりする。そんな規約変更も大きなリスクです」と、ユーチューバーの足元の危うさを指摘する高橋さんは元小学校教員でもあり、ユーチューバー(動画投稿者)を目指す子どもたちに提言します。

「単に目立ちたいとか、単にお金もうけがしたいという人にはお勧めできませんね。どうしてもやりたい自分ならではの何かがあって、本気でやる強い意志があるなら、まずは周囲に相談してから取り掛かりましょう。そして、方法論で言えば、これから来そうな新しいプラットフォームにいち早く目を付けるのが1つの手ですね。TikTok(ティックトック)にうまく乗った若い女の子がCMに起用されたりしましたよね。他の人がまだやっていないような領域が見つけられれば、それがチャンスかもしれません」

これという一芸の持ち主、そして早い者勝ち(先行者利益)ということでしょうか。気軽なようで、それを職業とするとなるとハードルはかなり高そうです。

■HIKAKINの1日

ユーチューバーはどんな1日を過ごしているのでしょうか。動画の内容もさまざまで個人差は大きいのでしょうが、HIKAKINが17年4月28日の「24時間」を公開しているので、紹介します。

「めざましテレビ」(フジテレビ系)に初めてスタジオ生出演した日で、午前2時48分に起床。「1時間仮眠しただけ」のハードなスタートです。

リビングルーム片隅の作業場で「事務作業」をした後、タンドリーチキン・サラダや、納豆などのコンビニフーズで朝食。5時にタクシーでお台場のフジテレビに出発。出演後7時46分に帰宅。8時半から室内の掃除に取りかかります。“箱買い”しているというブラックコーヒーの空き缶の量に驚きます。

正午から自宅で動画収録。午後1時半から5時8分までその編集作業。同55分にその動画を公開。間を置かず6時からゲーム動画の収録。同30分から7時18分までその編集作業。同46分にその動画を公開。8時からもう1本のゲーム動画を収録。同33分、「きつくなってきた」ので9時から外出。マッサージとその間の仮眠を経てスーパー、コンビニで買い物後、11時30分帰宅。コンビニフーズの夕食後、午前0時45分から1時45分まで先ほどのゲーム動画編集、公開。「24時間」を収録したこの動画を編集。終了は午前2時48分、という具合でした。

「この日は『めざまし-』がありましたが、他はほぼ毎日やっている作業です。正直地味です。マラソンみたいにずっと走り続けています」などの感想で締めくくっています。

<ユーチューブ・チャンネル登録者数ランキング(8月25日現在)>

(1)キッズライン Kids Line 1190万人

(2)はじめしゃちょー(hajime)890万人

(3)HikakinTV 864万人

(4)せんももあいし-Ch Sen、Momo、Ai&Shii 829万人

(5)Fischer’s-フィッシャーズ- 644万人

(6)Travel Thirsty 561万人

(7)東海オンエア 548万人

(8)Yuka Kinoshita 木下ゆうか 547万人

(9)米津玄師 540万人

(10)avex 539万人

<中学生が将来なりたい職業>

【男子】

(1)ユーチューバーなどの動画投稿者

(2)プロeスポーツプレーヤー

(3)ゲーム・クリエーター

(4)ITエンジニア・プログラマー

(5)社長などの会社経営者・起業家

(6)公務員、ものづくりエンジニア、プロスポーツ選手

(9)歌手・俳優・声優などの芸能人

(10)会社員

【女子】

(1)歌手・俳優・声優などの芸能人

(2)絵を描く職業(イラストレーターなど)

(3)医師

(4)公務員、看護師

(6)ショップ店員

(7)ユーチューバーなどの動画投稿者

(8)文章を書く職業(作家など)

(9)動物園や水族館の飼育員

(10)教師・教員、デザイナー(ファッションなど)美容師

※19年8月に発表されたソニー生命の調査で、17年の調査でも「ユーチューバーなどの動画投稿者」は男子で3位、女子で10位にランクインしています。男子2位のプロeスポーツプレーヤーは、前回圏外からのランクインです。

◆相原斎(あいはら・ひとし) 1980年入社。文化社会部では主に映画を担当。黒沢明、大島渚、今村昌平らの撮影現場から、仏カンヌ映画祭まで幅広く取材した。著書に「寅さんは生きている」「健さんを探して」など。「キッズライン」や「しまじろうチャンネル」などへの孫の食い付きに、ユーチューブの訴求力を実感している。

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