
フィデアホールディングス傘下の北都銀行の伊藤新頭取は10日の決算発表会見で「(当行の)ビジネスモデルの転換は順調に進んでいる」と話した。菅義偉首相が地銀再編の必要性に言及したことを問われ、「伝統的な銀行のビジネスモデルだけでは今後大変だと警鐘を鳴らした」と述べた。
北都銀は従来の預金と貸出金だけに頼らないコンサルティング営業を推進している。ヒト、モノ、カネの経営の3要素すべてに関わるという。伊藤頭取は「ビジネスモデルの転換が十分でなければ、再編につながる。ただ今はそうした計画は一切ない」と強調した。
10日発表した2020年4~9月期単独決算は、税引き利益が前年同期比27%減の6億2100万円だった。経費を削減し本業のもうけを増やしたものの、店舗統合に伴う特別損失を計上したことが響いた。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う企業向け融資が増え、9月末の貸出金は8776億円と19年9月末比3%増えた。預金は7%増の1兆3648億円だった。定額給付金などが押し上げた。
コロナ禍について、伊藤頭取は「資金繰り支援を最優先し、大型の破綻は起きていない。収束が見通せず、今後は予断を許さない」と話した。21年3月期通期の税引き利益は前期比97%増の8億円の見通し。従来予想の6億円から上方修正した。
Source link