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新型コロナ:サザンの有料配信ライブ ウィズコロナのモデルに – 日本経済新聞

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終盤はサンバダンサーが客席に登場し、熱狂的な演奏を繰り広げた=岸田鉄平撮影

新型コロナウイルスの影響で大規模なライブの開催が困難な中、サザンオールスターズが6月25日夜、横浜アリーナ(横浜市)でバンド史上初となる無観客の有料配信ライブを開いた。

定刻の午後8時を10分ほど過ぎた頃、おなじみのメンバーがおもむろに現れて配置につき、1990年のアルバムに収録された「YOU」で幕を開けた。無観客なのに歓声が聞こえる。スタッフが声を張り上げているのかと思いきや、録音されたファンの声を流しているのだった。

「ありがとう。スタンド、アリーナ、センター。そして画面越しの皆さま!」とボーカルの桑田佳祐(64)が語り始めた。

「お疲れさまでございます、皆さん。ストレスもたまっていらっしゃるんじゃないかと思いますけどね、おかげさまでサザンは今日、デビュー42周年を迎えました。新型コロナの治療とか感染拡大防止に向けて日々闘っていらっしゃる医療関係の方、行政の方々に対して、我々サザンオールスターズ、感謝と敬意を深く表しまして、ここで大きく出ました。横浜アリーナよりライブをやらせていただきます!」

会場には40台ものカメラが配置され、普段なら観客がいる場所からも撮影している。客席内には各種の照明やミラーボールも設置されていて、大会場なのに観客を入れられないという致命的な制約を逆手に取った舞台装置から、次々と創造的な演出が飛び出した。

例えば、90年に大ヒットした「真夏の果実」では無人の客席の一つ一つに置かれたリストバンド型のライトが無数の美しい光を放ち、「東京VICTORY」では客席の中央に五輪の聖火台のセットが現れた。

無観客を感じさせない華やかなステージだった=岸田鉄平撮影

無観客を感じさせない華やかなステージだった=岸田鉄平撮影

観客を入れた大規模な音楽ライブはコロナの影響で春からストップしたままで、依然再開の見通しが立っていない。近年のプロのアーティストの活動はライブを中心に回っていて、チケットやグッズ販売の収益でアルバムやシングルを制作し、さらにツアーに出て収益を上げるというサイクルになっている。コロナ禍による音楽業界の痛手は計り知れない。

4月以降、アーティストが自宅などから無料でライブ配信をする動きが活発化してきたが、プロがいつまでも無料で続けるわけにはいかないし、それだけでは音響や照明といったアーティストを支えるスタッフたちの生活が立ち行かなくなる。

そんな中で、無観客の有料ライブは大きな可能性を秘めた光明といえる。この日のチケットは3600円。ちなみにサザンの2019年のライブチケットは9500円だった。3600円が高いか、安いかをライブの質によって判断するならば、少なくとも高すぎるという印象はない。歌や演奏はもちろんのこと、舞台装置や照明、音響、バックダンサーなど、どの要素をとっても日本のトップ級のエンターテインメントを支えるスタッフの優秀さを証明する出来栄えだった。サザンを支えたスタッフは約400人にのぼったという。拍手を送りたい。

逆にいえば、有料で配信ライブをやるなら、総合的にこのぐらい高品質のステージをつくりあげなければ、視聴者は納得しないともいえる。その意味では、サザンのライブはハードルを上げた面もある。高い要求かもしれないが、仕事を奪われたプロたちにとっては腕の見せどころでもあろう。

このライブはABEMAなど8つの動画配信サービスを通じて配信され、チケット購入者は約18万人、総視聴者数は推定約50万人と主催者が発表した。アンコール3曲を含む全22曲で、約2時間のステージの幕を閉じたが、ウィズコロナのライブの形を示した画期的な試みだったといえる。「国民的バンド」らしい大仕事だった。

(吉田俊宏)

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