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Facebook 非難、なぜ インスタグラム に影響が及ばない?

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Facebookのスキャンダルが次々と報じられるなか、子会社のインスタグラム(Instagram)は比較的平穏を保っている。

Facebookでは、ケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica)をめぐる騒ぎが起きたあと、Mozilla(モジラ)などの広告主が広告の掲載を中止すると宣言。イーロン・マスク氏は、自身の企業のFacebookページを削除した。さらに「#DeleteFacebook」(Facebookを削除しよう)というハッシュタグがトレンドになり、米議会はCEOのマーク・ザッカーバーグ氏を公聴会に引きずり出している。

しかし、インスタグラムの方は、ほとんど話題にのぼらない。eマーケター(eMarketer)によれば、インスタグラムのアプリは(2017年9月時点で)8億人の月間アクティブユーザー数を抱え、43億ドル(約4600億円)の広告収益を得ている。また、Facebookとほぼ同じシステムを利用し、データも共有している。ロシアの偽情報キャンペーンに利用された広告のうち、150の広告はインスタグラムに掲載されていた。それでも、インスタグラムは悪者とみなされていないのだ。

Facebookとは別の存在

このような状況は、まさしくFacebookが望んでいるものだ。インスタグラムはFacebookとは別の存在とみなされることが多く、そのことによる恩恵を受けている。実際、インスタグラムのアプリは、Facebookほど多くの人から愛想をつかされてはいない。

「人は、自分が好きな人のことを大目にみるものだ。Facebookは、好きだからこそ悪口をいいたくなるような存在になっている。あまりにありふれた存在になっているため、『Facebookなんて使っていないよ』と、人々はいいたくなるのだ。これに対し、インスタグラムは、自分の生活を彩るための場所になっている」と、エージェンシーであるビッグアイドウィッシュ(BigEyedWish)の創設者兼クリエイティブディレクター、イアン・ウィシングラッド氏はいう。

消費者は、Facebookのアプリとインスタグラムのアプリを完全に異なる製品とみなしており、Facebookに対する嫌悪がインスタグラムに向けられることはない。同じリーダーが会社を率い、同じバックエンドインフラが使われているにもかかわらずだ。その一方で、Facebookへの広告の掲載を休止した広告主は「ごくわずか」だと、FacebookのCOO、シェリル・サンドバーグ氏は4月25日の業績発表の席上で述べている。Facebookとインスタグラムをつながりのある存在とみるか、独立した存在とみるかは、企業としての側面に焦点を当てるか、マーケティング目標に目を向けるかで変わってくる。

運営の仕組みは単一

「運営の仕組みという点では、(Facebookとインスタグラムは)単一のプラットフォームといえるが、マーケティングの点では、異なる企業と考えられる。チャネル戦略やメディア戦略からみても同じだろう」と、エージェンシーであるソーシャライズ(Socialyse)の北米マネージングディレクター、ジェシカ・リチャーズ氏はいう。

Facebookとインスタグラムはデータを共有している。だが、ケンブリッジ・アナリティカの一件から起こったデータプライバシーに関する懸念が、「#DeleteInstagram」(インスタグラムを削除しよう)という動きに発展することはなかった。テスラ(Tesla)とスペースエックス(SpaceX)のFacebookページを削除したマスク氏も、「私の見立てでは(インスタグラムは)おそらく問題ない。彼らは十分に独立を保っている」とツイートした。実際、マスク氏はインスタグラムを積極的に利用している。

「Facebookは集中砲火を浴びせても当然だが、インスタグラムは潔白だという考え方がある」と、レピュテーション・マネジメント・コンサルタンツ(Reputation Management Consultants)とデジタルマーケティングドットコム(DIGITALMARKETING.com)のCEOを務めるエリック・シファー氏は指摘する。「だが、これは一般の人たちが以前からもっていた嫌悪感であり、議会でさえこうした嫌悪感を抱いていた。あとは、人目を引くような事件が起こるのを待つだけだったのだ」。

すがすがしいほどシンプル

インスタグラムでのロシアの情報操作について調査しているジョナサン・オルブライト氏は、その分析レポートのなかで述べているように、インスタグラムは(月間アクティブユーザー数で)TwitterやSnapchat(スナップチャット)を合わせたよりも規模が大きいため、偽情報を拡散するための大きなターゲットとみなされていたはずだ。しかし、インスタグラムがこの4月に議会から攻撃されることはなく、インスタグラムへの広告の掲載を取りやめると発表した広告主もいない。

Facebookとインスタグラムは、どちらもソーシャルネットワークとみなすことができるが、そのユーザー体験は異なっている。もっとも基本的な部分に目を向ければ、インスタグラムの機能はもっぱら写真と動画に制限されているが、Facebookではニュース記事やリンク記事を読むことができる。Facebookのニュースフィードでは、ほかの人の投稿を簡単に共有できるが、インスタグラムのフィードには、ユーザーが自分の意志でフォローした人々が投稿したコンテンツしか(基本的には)表示されない。Facebookではユーザーのリアクションが奨励されるが、インスタグラムでは「いいね!」を付けるくらいしかできない。写真は多くのことを伝えてくれるが、その写真にリアクションする方法はきわめて限られている。ユーザーにとって、インスタグラムはすがすがしいほどシンプルなのだ。

「Facebookでは、投稿に対して、好き、大好き、嫌い、笑えるといった特定の感情を表現できる。しかしインスタグラムでは、写真に『いいね!』を付けるだけだ。『ゲーム』や『クイズ』をすることもない」と、ソーシャルメディアの研究者で著述家でもあるジャネット・ジョンソン氏はいう。

ザッカーバーグ氏の戦略

Facebookのニュースフィードで記事をシェアする回数を減らしている人も、インスタグラムストーリーズ(Stories)への投稿は続けている。したがって、巨大な力を持つ前に競合他社を買収するというザッカーバーグ氏の戦略は、功を奏しているといえる。彼はスナップ(Snap)を買収してCEOのエヴァン・シュピーゲル氏を引き入れようとはしなかったが、インスタグラムのCEO、ケビン・シストロム氏を招き入れ、同氏の会社が10代のユーザーを失うことがないようにしている。また、動画フィルターアプリの「MSQRD」や投票アプリの「tbh」を、人気が高まっているタイミングで買収した。だが、インスタグラムはそのアイデンティティを維持している。たしかに、開発者や広告主が利用するバックエンドシステムは統合され、利益が確保されるようになっている。しかし、消費者はインスタグラムを、フィードがフェイクニュースや祖父母の愛情あふれる投稿だらけになることのないプラットフォームと認識している。そして、このことが、実はFacebookにもメリットをもたらしている。

「Facebookは最終的に、あらゆる世代の人々が好む製品を生み出す基盤になると思う」というのは、Gap(ギャップ)でマーケティング担当ディレクターを務めるエリック・トダ氏だ。彼はFacebookのグローバルマーケティングソリューションチームで働いた経験をもつ。「『いまホットなアプリは何か』という観点でFacebookを評価するのはやめるべきだ。Facebookはその先に進んでいる。私の考えでは、Facebookはタイムワーナー(Time Warner)やオラクル(Oracle)やエスエーピー(SAP)のような持株会社だ。彼らはきわめて大きな成功を収めるだろう。ただし、きらりと光る存在になるというよりは、人々の日常に欠かせないものになるはずだ」と、トダ氏は語った。

Kerry Flynn(原文 / 訳:ガリレオ)

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